猫…
あたしの大好きな生きもの。
人間より、ずっと好きだ。
朝
通勤途中
前の車がふいに何かをよける。
道路に横たわるモノ。
一目でそれとわかる模様とカタチ。
凍り付くあたし。
あわててハンドルを切る。
人として
ごめんなさい。
キミを轢いたのもヒトなら
その罪はあたしにもある。
ほんとにごめんなさい。
そして
あたしもまた
通り過ぎてしまう。
キミを
そこに残したまま。
あたしには
血を流し
無惨な姿となったキミをも
抱き上げることが
できるのに。
誰もが
顔を背け
通り過ぎて行こうとも
あたしには
できるのに。
あたしには
できるのに。
バカみたいに
泣きながら出勤する。
今から休暇届けを出して
帰ろうかと。
今ならまだ間に合うかもと。
そんなことを考えながら
職員通用口の暗証番号を押す。
ああ、ごめん。
ギリギリの人数で
定員いっぱいの利用者だったよね。
休めるわけなんか
ないのに。
どうしようもないくらいに
バカだ。
あたし。
後悔するくらいなら
車を止めろ。
帰り道
その痕跡さえ
もう
無く。
あたしは
自分を憐れんで
少し泣く。
猫ではなく
自分を憐れんで泣くのだ。
そして、そんな自分に嫌悪する。
あたしの大好きな生きもの。
人間より、ずっと好きだ。
朝
通勤途中
前の車がふいに何かをよける。
道路に横たわるモノ。
一目でそれとわかる模様とカタチ。
凍り付くあたし。
あわててハンドルを切る。
人として
ごめんなさい。
キミを轢いたのもヒトなら
その罪はあたしにもある。
ほんとにごめんなさい。
そして
あたしもまた
通り過ぎてしまう。
キミを
そこに残したまま。
あたしには
血を流し
無惨な姿となったキミをも
抱き上げることが
できるのに。
誰もが
顔を背け
通り過ぎて行こうとも
あたしには
できるのに。
あたしには
できるのに。
バカみたいに
泣きながら出勤する。
今から休暇届けを出して
帰ろうかと。
今ならまだ間に合うかもと。
そんなことを考えながら
職員通用口の暗証番号を押す。
ああ、ごめん。
ギリギリの人数で
定員いっぱいの利用者だったよね。
休めるわけなんか
ないのに。
どうしようもないくらいに
バカだ。
あたし。
後悔するくらいなら
車を止めろ。
帰り道
その痕跡さえ
もう
無く。
あたしは
自分を憐れんで
少し泣く。
猫ではなく
自分を憐れんで泣くのだ。
そして、そんな自分に嫌悪する。
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